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入試事情の動向から

 

  検証「内申点の影響力」
 

(前のページからの続きです)

 

ここからは、具体的な事例を見ていきましょう。生徒さんであれば自分自身が、保護者の方であればお子さんが実際に入試で体験される場面のことだと思ってごらんになって下さい。

 

(下へ続きます)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  (上からの続きです)

 

まずは、内申点:学力検査(検査点)=2:8の場合です。上のグラフをごらん下さい。「通常の割合」と「比重を変更」の2つを比べると、当然ながら内申点の黄色の部分が小さくなります。相当小さくなることは分かりますが、視覚的には理解できてもこれではまだ数値的に分かりにくいことでしょう。

 

それならば、内申点をまったくいじらないで130点満点のままにして考えれば分かりやすそうです。比が2:8ということは、8が2の4倍ですから検査点も内申点の4倍にしましょう。

 

130×4=520(点)    520÷5=104(点)

 

これで520点満点です。これを5で割って104点、これが1教科当たりの配点です。1教科の配点だけで内申点の満点に近づいてきました。学校によっては英数の得点を高くするところがあります。(傾斜配点/前頁参照)英数1.5倍だと2教科それぞれの配点は130点となり、内申点と並びます。英数2倍になると、もう超えてしまいます。

 

このように、あえて数値にこだわった見方から誤解を恐れずに申し上げるとするならば、内申点の数値は「6番目の教科の得点」と位置づけることもできるのです。もちろんその数値も高い方がいいに決まっています。それならば低い場合、5教科の得点で挽回ができるのかと言えば、それは十分に可能であると申し上げることができそうです。

 

104÷23≒4.5(点)   4.5×5=22.5(点)    

 

広島県公立高校の入試問題は各教科ともおよそ21〜25問の出題で作成されています。平均して約23問です。上の1教科104点満点の場合、1問当たりの配点は単純に問題数で割ってみますと、およそ4.5点となります。5教科全てで1問ずつ得点を重ねると22〜23点となります。

 

このことから「ちょっと頑張れば、得点アップができる」と見ることもできますし、「ちょっとのミスから、大幅ダウンしてしまう」と見ることもできます。もう少し具体的にしましょう。仮に内申点が110点の生徒さんと90点の生徒さんがいらっしゃるとします。その差は20点です。これは各教科1問ずつの得点でひっくり返る点差であることがお分かりでしょう。この2人については「わずか各教科あともう1問ずつの頑張りで逆転合格できる」ことも起こるし「わずか各教科1問ずつのミスで逆転で合格を逃してしまう」こともあることを数値は示しているのです。

 

上の例は、内申点:学力検査(検査点)=2:8の場合のことです。この例に該当する学校が決して少なくはないことは前ページの表をごらんいただくだけでもお分かりいただけるでしょう。それでは、内申点:学力検査(検査点)=1:9の場合だとどうなるのでしょうか?

 

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