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入試事情の動向から

 

  検証「内申点の影響力」
 

(前のページからの続きです)

 

下の図をごらん下さい。ここには選抜Uで「学力検査重視」の比重変更を行う学校の一般的なモデルが示されています。下の例では、選抜T(推薦入試)で全体の募集定員の20%、選抜U(一般入試)で80%を募集している学校を想定しています。そして、選抜Uで比重変更を行う割合が全体の募集定員の内20%という設定です。

 

この場合、@の線分を見ていただくと比重変更の部分は決して大きな割合を占めていないように見えます「たかだか5人に1人しか関係しないじゃないか!」とおっしゃるのはこの実状に基づくものでしょう。でも、よくごらん下さい。

 

線分中の選抜Tの部分は、選抜Uとは試験内容も日程も全く違います。選抜Uの受験者にしてみれば、すでに終わって内定者の決まった後の選抜Tの定員は、自分たちとは入試で関わるものではない、という感覚でしょう。実際にはAの線分のように、選抜Uの中で比重変更に関わってくるのは「4人に1人」となってくるのです。

 

(下へ続きます)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(上からの続きです)

 

しかしこれではまだ不十分です。ここまででは全体であろうと選抜Uの中であろうと、募集定員に対して分かる数字を申し上げているだけです。実際の入試では受験者の人数が募集定員とピッタリということはほとんどないでしょう。現状では大半がそうであるように、受験者の人数は募集定員をオーバーすることを想定しておきます。

 

そうなると、募集定員をオーバーした部分には、どのような合否判定がなされるのかという点に改めて意識がいきます。でもちょっと考えてみると、その部分の人たちはみな比重変更の適用を受けて合否が判定される、ということが分かります。Bの線分をご参考にしていただくと、倍率が1.5倍を超えると、比重変更の影響を受けるのは2人に1人となります。

 

仮に「4人に1人でも5人に1人でもそんなに変わるものじゃない」としても、「2人に1人」で同じ発言ができるかどうか、ちょっと考えるべきところでしょう。ちなみに「3人に1人」が影響を受けるのは、倍率が1.13を超えたところからです。各校受験者の上位2分の1ないしは3分の2の生徒さん以外と関わることはない、という特別な場合を除いては比重変更の適用ということは決して例外的な話ではないのです。

                  検査点(学力)と調査書(内申)の相関関係 

ここまで記してきたことが、ごらんいただいた方たちにとって入試の実状を知っていただくご参考となっていれば幸いです。お伝えすべきことは、ありのままの実状であって、事実をお伝えしていくことのみで、その役割は果たすことができます。最後に、ここまでお伝えしてきた記述に基づいて、少しばかり推察を加えて締めくくりと致します。

 

右図のように、選抜U(一般入試)では、学力検査と調査書の縦と横の2つの軸を得点化して、総合得点の高い方(図では右上)から合格者が決定されていくことはお分かりいただけることでしょう。

 

もともと学力と内申は無関係なはずがありませんから、「学力が高ければ、内申も高い」ということが本来の状況でしょう。そして、実際に入試の場面でも、各校の状況に応じてそのような生徒さんが大半をしめていると思われます。

 

それは、言い換えれば「どのように制度(比重)を変えても影響を受けない生徒さんたち」ですから、制度の詳細を過剰にお伝えすることは不要かと思われます。ところが、学力と内申が不均衡でどちらかに偏っている生徒さんも決して少なくありません。この何らかの事情(簡易な記載では誤解を生む恐れもありますので、この点は別の機会で取り上げます。)でどちらかに偏りの発生している生徒さんたちには状況を「偏ることなく」正しくお伝えする必要がありそうなのです。

 

図の中のBのゾーンとCのゾーンの生徒さんは、総合得点で同じ位置にあります。ところが「学力検査重視」にシフトするとCのゾーンの生徒さんの方が高い位置にくることは、これまでの記述でお分かりいただけることでしょう。仮にもBのゾーンで対応を進めることは現実には適さないと考えられます。

 

前頁でも記しましたように、学力と内申ば偏っていずれかを強調すべき性質のものではありません。必要と思われることは、入試の状況の正確な把握とそれに適した対応です。その結果として、学力の割合が高く扱われたり内申の割合が高く扱われる、という実状の把握と対応が行われているのです。これから受験に臨まれる生徒さんたちや保護者の方たちが、周りに振り回されることなく実状をしっかりと把握していただくことを望むしだいです。

 

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