先日、広島市内にある星槎国際高等学校の見学会に参加してきました。日頃の学校でのありのままの様子を塾の先生方にも見てもらおう、という星槎さんのお声がけにより当日は十余名のお仲間の先生方とともに訪問させていただきました。
この高校は、平成11年に北海道芦別市に本部校を置く広域通信制の高校として設立され、特別支援教育(不登校・軽度発達障害)にも対応できる学校として文科省の認可を受けています。現在全国に14センターの分校が置かれ、平成16年に広島学習センターが中区河原町に開講されました。今回は広島センター長の平石雄二さんに、教育の特徴などについてのご説明をいただきました。
まず、この学校では「お互いを認め合うこと」を入学時の約束にされています。現在このセンターでは約100名の生徒が学ばれていますが、その9割以上が中学または前籍校で不登校や引きこもりの経験があるそうです。しかし、このセンターでは卒業率98%という高い定着率が保たれています。そのポイントとなるのが「友人関係」だそうです。
この高校は週2回の登校を基本に、希望に応じて週5日まで登校できます。そこで職員の方が生徒たちの「友達関係」を築く手伝いをされます。そして「友達関係」ができ、自分の居場所ができると、今まで不登校であった生徒たちも安心して登校してこられるようです。
実際に、授業中の教室に入らせていただきましたが、和気あいあいとした雰囲気で、生徒たちの目も生き生きとしていました。突然の闖入者である私たちにも普通に挨拶をかわしてくれて、それまで持っていたフリースクール等のイメージがいかに小さなものであったかと驚きました。
また、この学校では保護者会が毎月1回開かれています。保護者の方が孤立することなく、気持ちが楽になると、必ず子どもたちにもよい影響が出るそうです。大人も子どもも、自分の抱えている悩みや問題を理解してくれ、話し合える相手と出会うことが、大きな力になってくるのだと感じました。