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ちょっと休憩室で…

 

 

ホームページを気を入れて作ってみると、「こんなにエネルギーを使うものか」と実感しました。ささやかなサイトに過ぎないのですが、それでもです。

このページは、特にテーマを設けず、その時々のことをちょっと息を抜いて書き込ませていただく、という制作者が休憩させていただく勝手なページです。申し訳ありません。

 

 

 

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   「B層」の仮説
 

最近いろいろなところで、郵便局の看板の掛け替えやステッカーの張り替えが目立ちます。「ああ、そういえば民営化されるんだったな」と改めて思いながらその前を通り過ぎていきます。

 

思い返してみれば、今からおよそ2年前です。9月には衆議院選挙が行われていました。「小泉旋風」という言葉が毎日のようにメディアを賑わしていたあの頃です。少しだけおさらいをしてみると、2005年の夏というのは「郵政民営化関連法案」が国会で議論されていた頃です。

 

7月に衆議院を僅差で通過したものの、翌月の参議院では否決され、これらの法案は廃案となりました。これを受けて衆議院が解散され、翌9月に総選挙が実施されました。まだ記憶に新しいところでしょうし、その後の流れはご承知の通りです。

 

人は自分の考えを相手に受け入れてもらおうとする時、どのような行動をとるでしょうか?まず頭に浮かぶのは、相手の方に理解してもらえるよう誠心誠意自分の考えを伝える、ということでしょう。何の打算もなくすぐにできることです。しかし、相手の方に受け入れてもらえる保証はありません。相手の方は自分の判断で賛成・反対を決めます。時間をかけて思いを伝えれば伝えるほどお互いの考えが鮮明になり、賛同される方はより近くなりますが、賛同されない方は今よりも距離が広がっていきます。

 

では、賛同者を増やしていくにはどうしたらいいかと考えます。しかもできるだけ時間もかけたくないとなると、これはちょっとした難問です。かといって力ずくで「賛成しろ」などという手段は使いたくありません。相手の反感を代償とすることは、後で何か残りそうです。何か別の方法を見つけないといけません。でも、この難問に対する「模範解答」はやはり2年前に出されていました。

 

このことと関係するのが「B層」という言葉です。郵政民営化を進めていく上で、民間の会社が企画したプランの中で出てくる言葉です。2005年6月には国会でも取り上げられ一時話題にもなったようです。(詳しいいきさつは「B層」で検索されると、多くのサイトで知ることができます。)

 

ここには難解と思われる「賛同者を効率よく増やしていく秘訣」が含まれているように思われます。それは「賛同しやすそうな層にターゲットをしぼる」ということと、その層に「賛同してくれそうな言葉とプラスイメージの内容をふんだんに使いながらメッセージを送り続ける」ということのようです。その層のことをB層と言う言葉で表しています。

 

B層をマトリックス図の説明で見ると、あまり心地よくありません。と言うよりも不愉快です。紙の上に縦軸と横軸を十字になるように書き、横軸は右が賛成(positive)、左を反対(negative)とします。「賛成か?反対か?」…確かによく聞いたフレーズです。ここに縦軸が加わります。上が高くて下が低いのですが何かといえば、…「理解度」と解釈したいのですが原文では「IQ」です。右の上がA層で右の下がB層とよばれます。

 

B層は「具体的なことは分からない」層であるという前提のようですから、賛同を求めるにも具体的であるよりもイメージが前面に出た手法を用いられます。そのイメージから心地よく情報を受け取れば、その人は賛同してくれる人に変わっていきます。仮に「B層戦略」という言葉があるとするならば、続いて「B層戦略は有効である」という仮説が生まれます。

 

この仮説が正しいかどうかは、現実の中で証明が行われていきます。これからもそうでしょう。2年前の状況は「正しい」ということが証明がされたようで、そのような空気が形成されていきました。今はどうでしょうか?今年は7月に参議院選挙がありました。状況は2年前とはかなり違ってきました。「B層戦略」が有効でなくなってきた場面もあったかもしれません。しかし、これは政局だけの場面で矮小化して使う言葉ではないような気がします。もっと大きなことと関わる言葉のように思えるのです。

 

省みて、教育に関わるこの業界はどうかと思案します。生徒さんや保護者の方へのスタンスはどうでしょうか?「誠心誠意」が後ろに隠れることはないでしょうか?ひょっとして「B層戦略」を意識した対応が存在してはいないでしょうか?今起こっていることや、これから行われようとしていることは、包み隠さすことなくありのまま伝わる教育を行った方が良いに決まっています。それを、自分たちで判断できるまで成長されるよう支えていくのも教育の役割ではないかと改めて考えています。

(07.9.30)

 

クョスコニョ    [1] 
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