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ちょっと休憩室で…

 

 

ホームページを気を入れて作ってみると、「こんなにエネルギーを使うものか」と実感しました。ささやかなサイトに過ぎないのですが、それでもです。

このページは、特にテーマを設けず、その時々のことをちょっと息を抜いて書き込ませていただく、という制作者が休憩させていただく勝手なページです。申し訳ありません。

 

 

 

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   思わぬ大きな「ヒント」
 

先日、佐古先生から最新の著書が送られてきました。「僕は人に役立つことをしたい」というタイトルで、岩国にゆかりのある先人たちの言葉とその解説を若い人たちにも分かりやすく表した著書です。単なる偉人の言葉の紹介ではありません。詳しくは、近日改めて記したいと思いますが、全体として根底に流れているのは、若い人たちには性急さを求めているのではなく、ゆっくりでもしっかりとした歩みを求めておられるのだと感じました。

 

なにかとスピードを求められます。効率よく事を運ぶことができる人が有能と称され、周りからも羨望の目で見られます。そしてそこを最終目標とする人たちが同様の振る舞いを身に付け、こなすための努力に余念がありません。そして、その延長線上に若い人たちが置かれている場合には、同様に即時の結果を求められがちになります。それが、有用に働く場合もあるでしょうが、そうでなければプレッシャーに負けて、いらぬ劣等感を引きずってしまう、と期待と全く正反対の結果を導くこともありそうです。

 

若い人たち、子どもたちに優しく接しよう、と言うことを提唱しているのではありません。当館でもそのような接し方はしていません。そのような接し方で柔な人間になってほしいとは露ほども思ってはいないのです。ただ、申し上げたいことはもう少し書き進めてからにさせて下さい。

 

私事ですが、あるJRの駅のガム取りを継続してやっていることは、前にも記しました。実は昨日もそこでガム取りを行ってきました。何度かやっているうちに慣れてきたこともあり、少しは上手にできるようになってきました。それで、「無心の作業」から少し離れて客観的に作業が見えてくるようになりました。最初に客観的に思ったのは「やっぱり汚い」でした。あれだけヘラで一生懸命こすったのに、ガムの跡ははっきりと残っているのです。

 

 

言葉では説明しにくいので図にします。上の図で@の状態が最初の状態です。ヘラでこすっていきますから、盛り上がって路面にくっついていたガムの厚みはどんどん薄くなっていきます。それがAの状態です。この段階で汚れは相当落ちています。ところが、真上から見ると厚かろうと薄かろうとガムはガムです。その跡ははっきりと残っています。しかもこの駅の路面はコンクリート地でガムが中へ入り込みやすくもあります。

 

次に、専用洗剤を使って金属ブラシで剥がし落としにかかります。こすってもこすってもガムの輪郭は消えません。これまでは、「精一杯やっているんだから、これで良しとしよう」と自分で言い聞かせていました。それでも、やっぱり気にはなりますし、もっと気がかりだったのは顔見知りになった駅員さんに「やっても、きれいにならないんだったら、もうやめて下さい。」と言われはしないか、ということでした。

 

幸いそのようなこともなく、昨日も作業を行いました。昨日は以前手をつけた箇所に集中してAからBの状態にする作業を中心に行ったのです。すると、……見えてきたのです。路面の本当の生地が。隙間に入り込んだガムまで一掃できて見事にきれいになりました。コンクリート自体もきれいになって、かえって周りより目立ってしまいましたが、いずれ時間の経過とともに馴染んでくれることでしょう。

 

部分的ではありますが、完全復旧を体験できた、この時に思ったことは、当たり前のようですが「ゴールは確かに存在している」ということでした。達成するまでの工程は、決して短くはありませんし、その大半は成果を実感できない地道な作業です。誰からの賞賛を得るわけでもありません。だけど、最終地点の存在を確かめることができて、なにか腑に落ちたものを感じることができました。

 

先の若い人たちの話に戻りますが、それぞれが能力を高めていくということはそんなに簡単なことではありません。本物の力を身に付けていくためには、それなりに手間暇がかかることと思います。その手間暇を惜しんでショートカットで即効性を求める人たちが少なくないことは、ちょっと残念に思います。

 

例えば、路面をショートカットできれいにする方法だってないことはありません。それは適当にガムの付着を削ったあとで、路面と同じ色のスプレーを吹きかければ終わりです。あっという間にきれいになることでしょう。でも、その後を考えたらどうでしょう。きれいになった路面の上を毎日多くの人たちが通行します。時間の経過とともに塗装は剥がれ、中に隠されていたガムの後が再び路面に顔を出すこととなります。

 

これと同じように教育が行われてもいいでしょうか、そんな自問自答をしながら、目立たずとも手間暇を惜しまず、若い人たちや子どもたちが伸びていくお手伝いを当館はしていこうと改めて思ったのでした。

(2011.8.13)

クョスコニョ    [1] 
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