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気になる教育事情から

  新学習指導要領がスタート 完全実施へ向けて
 

(前のページからの続きです)

移行期間と先行実施

 

学習指導要領の改訂に際しては、必ず「移行措置の期間」という助走期間が設けられます。新しい制度は、スタートしていきなりトップスピードにはなりませんから、加速させる期間を必要とします。それが「移行期間」です。

 

これまでの移行期間に行われてきたことは「削減」です。各学年で学習内容が段階的に削減されてきました。「削減のための助走期間」を実感するのは難しい面もありますが、例えば「中2で学んだある単元が、中3になったら必要なくなった」などの整合性の悪さを生じさせないためには、移行期間に少しずつ削減していく必要性があったと言えます。

 

ところが、2009年度から始まった今回の移行期間には、これまでの移行期間とは反対の動きが起こっています。つまり学習内容が少しずつ追加されていくわけです。追加される学習内容を全面実施の年に先立って移行期間から実施するので「先行実施」と呼ばれています。先行実施期間は、小学校が2年間、中学校が3年間となります。

(下へ続きます)

 

全面実施までのスケジュール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(上からの続きです)

上のスケジュール表をごらんになるとお分かりのように、当然ながら先行実施期間には、新指導要領に対応した教科書がまだ出来上がってはいません。そのため、現在は教科書の代用として「新指導要領の内容に係る補助教材が配布され用いられています。

 

2011年度に先行実施される学習内容の一例

中学生

…新しい内容 (○年〜)…○年から移行 ×…削除

○数学

1年

・数の集合と四則計算の可能性 <高校>

・不等式を用いた表現 <高校>

・図形の移動(平行移動・対称移動・回転移動) <高校>

・空間図形(球の表面積と体積) <高校>

・比例・反比例(関数関係の意味) <2年>

・数の集合と四則計算の可能性 <高校>

・ヒストグラムや代表値 <高校>

2年

・円周角と中心角の関係 ×→中3へ移行  

3年

・有理数と無理数 <高校>

・解の公式 <高校>

・相似な図形の相似比,面積比,体積比 <高校>

・円周角と中心角の関係 <2年>

・円周角の定理の逆 <2年>

・標本調査の必要性と意味 <高校>

・標本調査による母集団の傾向の説明 <高校>

 

○理科

1年

・力の働き(力とばねの伸び) 

・圧力(水圧・浮力) 

・物質のすがた(代表的なプラスチックの性質) 

・粒子の運動・質量パーセント濃度 

・種子をつくらない植物の仲間(シダ植物やコケ植物が胞子をつくること) 

・地層(断層・褶曲) 

・火山活動と火成岩(代表的な火山岩・深成岩) 

・力のつり合い ×<3年>

・酸・アルカリ・中和 ×<3年>

2年

・電流が電子の流れであること 

・電力量,熱量 

・直流と交流の違い 

・無セキツイ動物の仲間 

・生物の変遷と進化 

・霧や雲の発生(水の循環) 

・日本の天気の特徴 

・大気の動きと海洋の影響 

・酸化と還元/化学変化と熱 <3年>

・生物と細胞 <3年>

3年

・仕事とエネルギー(仕事の原理) 

・水溶液の電気伝導性 

・原子の成り立ちとイオン 

・水溶液の電気伝導性 

・化学変化と電池(電極で起こる反応) 

・水溶液の電気伝導性 

・遺伝の規則性と遺伝子 

・月の運動と見え方(日食や月食) 

・自然環境の保全と科学技術の利用 

・力のつり合い <1年>

・酸・アルカリ・中和 <1年>

・酸化と還元 ×<2年> 

・生物と細胞 ×<2年> 


 

このように、先行実施される移行措置内容は、2008年度以前の内容と比べると大幅な変更があります。それは、2012年の新課程完全移行後の内容へ徐々に近づけていきながら、同時に下の学年におりていった学習内容を、上の学年で再履修することのないよう調整が加えられていることにもよります。中学校では移行措置期間終了まで、年々新しい学習内容が加えられていくことになっています。

【新学習指導要領/移行期間と先行実施についてのまとめ】

助走期間がそろそろ終了

 

●中学校は、2011年度が最後の移行期間

●小学校では、すでに終了し全面実施へ

今回の学習指導要領改訂は、各学年を通じて学習内容の増加を意図した改訂で、中学校での移行期間最後の年度となる2011年度には上記のような学習内容の変更が実施されます。このように、小中学校の学習量は増加の方向へと変化していっています。この増量する学習内容と授業時数の関係について、あるいは今後の学習の様子はどのように変わっていくのか、以降記載していきます。

(次のページへ続きます)

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